人工知能学会全国大会(第31回)に参加した
2017年度 人工知能学会全国大会(第31回)に24・25日に参加した。 企業ブースでの説明と少し聴講を行ったので、備忘録としてまとめておく。
聴講
以下のセッションを聴講した。 言語処理に関連する分野を狙った。
以下、メモと感じたことを1段落ずつ記述。 都合により2件聴講できなかった。
ニューラルネットワークによる顔文字の原形推定
顔文字の原形推定がニューラルネットワークによる手法で、従来法と同程度の性能を達成したというものだった。 文字単位の処理であるため、未知のシンボルに対して、処理可能というのが従来法との違い。
出力に制約を加えると、精度が上がりそうであった。
ユーザの感性を考慮した顔文字推薦システムの実装とコミュニケーション相手の印象の変化の検証
顔文字はコミュニケーションで重要かつ繊細なので、それの利用法を推薦するシステムを実装。
人によって使っている顔文字が、8割がた傾向が異なるというのが面白かった。
画像特徴量を用いた大型アスキーアートの分類手法の提案
アスキーアートを画像と見立てて、元画像との類似度判定などの処理を試みる。
アスキーアートとその元ネタを集める情熱に、みんな驚いていた。
楽曲に特徴的なコメントに基づく作業用BGMからのインデックス作成
作業用BGMの曲間の切れ目や題目をコメントから抽出するタスク。
コメントだけでも割となんとかなっているように見えた。 曲間の切れ目は音声処理で、この手法でタイトルを抽出してもいいのではと思った。 (曲を聴かせると、曲名が分かるツールは何らかの類似度計算をやっているのかな・・)
誤り理由を考慮したニューラル文法誤り訂正
訂正の傾向が誤りによって異なることに着目し、attentionを誤り理由に応じて対応するようなモデルを提案。 半教師有りで学習可能。
誤り理由を隠れた状態として、モデルで推定するのが面白いと感じた。
都道府県議会会議録を対象とした議題・議案表現の自動抽出に向けた検討
議案・議題表現を自動抽出するために、正規表現によるパターンマッチで抽出の検討。
ルールを増やし続けることで、性能が改善されていくのか、頭打ちなのか知りたかった。
係り受け構造と情報利得に着目した複数の小規模コーパスによるWebタウンミーティングにおける投稿の自動分類
Web上でのミーティングを読むためには、投稿を読んだ上で理解する必要があるがそれは大変である。 概要把握の支援として、投稿を6つのラベルに分類する。
例文を見る限り、係り受けよりも、動詞と助動詞に重点を置いた方が良いのではないかと感じた。
議論の背景・過程・結果を関連づける地方政治コーパスの構築の試み
社会言語学や自然言語処理で利用可能な地方政治コーパスを構築する試み。
方言の差が見えているのは非常に面白いと感じた。 また、名寄せが難しいというのは同感だった。
企業展示
学生の頃は企業展示を見る側でしたが、今回は企業展示をした。
弊社の取り組みに関して、説明させていただいた。
他の企業展示を見学させていただき、取り組みや公開されているデータについてお話を伺った。
会場では、昔お世話になった先生や知り合いと話しができて良かった。
その他
AI若手の会 ランチサロン
若手研究者同士が交流する場ということで、AI若手の会が開催した会。
知り合いが増えて良かった。 あとは、論文や技術をどういった視点で捉えるかということも勉強になった。
Chainer x Azureクラウド 深層学習 交流会
Chainerの動向について、面白おかしい話を聞いた。 キレッキレのツッコミが印象に残っている。
ここでも、いろいろな方とお話でき知り合いが増えた。
おわりに
お話させていただいたかたがた、どうもありがとうございました。
企業ブース・聴講・その他交流会で色々と面白い話を聞けて良かったです。
また学会などに参加しようと思うので、その際はよろしくお願いします。